僕は宅建試験(宅地建物取引士試験)を2011年度に受験し、独学で一発合格しました。
そしてそのまま1ヶ月後の管理業務主任者試験にも合格しました。
そのとき僕が行った学習方法、勉強に対する思考などを共有しておきます。
非常に長い記事になっているので目次から好きな頁を読んでいただいてもよいかもしれません。
なぜ取得しようと思ったのか
動機はなんとなくです笑
単に勉強してみようかなという気分だったからです。
そのとき仕事も不動産系ではないですし特に取得の必要性があったわけでもありません。
思い出してみるとそのときよりも過去に、ある知り合いの不動産業界の人が「これを取らなくちゃいけなくて」ということで勉強していた姿を何か覚えています。
そういう「身近な人も取る資格なんだ」ということで、ちゃんと勉強すれば手が届くレベルの資格なんだろうなとなんとなく思っていました。
それがあるとき自分も取ってみようかなと決意し実行したのが2011年だったみたいです。
その学習方法について
早速、僕が行った学習法について共有です。
問題集をひたすら解く
その方法は問題集をひたすら解くという方法です。ありきたりで普通ですね。
でも資格試験の対策はこれしかないと思います。
当たり前ですが過去の傾向を知ってそれを押さえればその試験を攻略できるはずです。
例えば10年の歴史がある資格試験について、その10年分の過去問をもしも100%押さえられたとしたら、新年度の試験についても100%に近いパーセンテージで問題に正答できると思います(初の新要素が出題されなければ)
つまり合格できると推測できます。
そういった考え方で僕は500問という過去問集をきっかり押さえようと思いました。500問というのは乱暴にいうと試験10年分です(宅建試験は全50問)この問題数のことなど詳しいことは下の教材の頁で説明したいと思います。
結果として僕は500問の問題集を3ヶ月間で6周しました。
記録はすべてノートに残しています。
ではそれを公開しながらまずは僕が行ったことを説明していきます。
でもノート非常に見にくいですよね笑
この学習スケジュール等を書くページに計算過程のメモを書いていたのはミスでした。メモについてはすべて必要ない情報です。落書きみたいなのもあってお目汚し申し訳ないです笑
下で必要な箇所の部分アップも交えて詳しく説明していきます。
勉強に費やした時間
上で述べたとおり期間としては3ヶ月間です。
よく春ぐらいから始めるべきという意見もありますが僕は長々とやることはできないと思ったので短期でやることにしました。
具体的スケジュールは以下のとおりです。
○がついている日は学習をした日です。青丸は仕事の日、赤丸は仕事の休み日です。ほぼカレンダー通りです。
これについてまとめてみます。
スケジュールまとめ
期間:7月6日 ~ 10月15日 102日間
総学習日数:87日(仕事日:52日、休日:35日)
勉強を休んだ日:15日間
宅建試験の申込みが締め切りになる7月。この月に僕は申込みをして7月6日から勉強をスタート。その日から試験前日の10月15日までほぼ毎日勉強をしています。
ただし休息も大事なので休みもとっています。○がついていない日は何もせずに完全に休んでいます。スタートから2週間以内にいきなり5日間も休んでいますね。これは勉強を毎日するという新しい環境にまだ慣れない時期だったからでしょうか。
そして面白いのがいわゆる追い込みの時期である10月にちょっと休みの割合が高いです。10月3日、10月7日、そして試験3日前の13日も休んでいますね。
休みの日はまったく何もしないのですが僕的にはこの時期に休んでも良い理由がありました。下で述べていきます。
学習の進め方、進捗状況
これもすべて記録しています。
表の見方について
・左→日付
・真ん中→問題集の解いた設問番号
・右→その日解いた設問数合計
・青丸がついている日は仕事が休みの日
・[H22]のような表記はその年の過去問(50問)を模試形式で解いた
何時間やったのかという時間の記録ではなく何問解いたかを軸に記録しています。500問1セットという尺が基準です。それに対してどれだけ進捗しているかを一番知れるのはまさに問題数です。
カレンダーのほうと連動しています。
さて上の記録をみていくと例えば初日の7月6日は過去問を9問解いています。ただ問題を解くのではなくて当然その単元のテキストも読んで一緒に押さえていっています。
そして普通に仕事をしていたのですが平日は帰ってから2時間はやっていました。そして青○がついている日(休日)はより時間を使っています。問題を解いている量がとても多いです。
例えば7月18日は62問です。これってお昼ぐらいから晩飯時までで4~5時間、そしてご飯を食べてからもまた寝るまでに3時間から4時間勉強していました。
このノートのメモの中に「3h~4hで25問」と書かれているのを発見しました。とりあえず問題集500問の1周目はそれぐらいのスピードだったのかもしれません。ちなみにこの速度は当然上がってきます。
こういったスピードで勉強した結果、500問を1周するのにかかった各日数はこうです。
500問を1周するのにかかった各日数
2周目・・・8/7~8/22(15日(休日数7日)
3周目・・・8/23~9/5(13日(休日数5日)
4周目・・・9/6~9/19(14日(休日数5日)
5周目・・・9/22~10/2(11日(休日数5日)
6周目・・・10/4~10/14(10日(休日数3日)
1周目、2周目についてはやはり時間がかかっています。しかし5周目やラスト6周目のスピードは我ながらすごいですね笑
よく言われますが記憶もスポーツと一緒で反復練習です。ミスが有るたびにそのダメだった部分を潰していくわけですが、周回が増えるごとにドンドンミスがなくなります。もう6周目なんて500問をほぼ間違わなくなります。
そして僕は問題集500問が1周終わるごとに過去の○年度本試験を模試として行いました。結果は以下です。
500問1周終えるごとに行った過去試験の結果
○周目後 | 日付 | ○年度過去本試験 | 得点 | 所要時間 |
---|---|---|---|---|
1 | 8/6 | H22 | 35 | 1時間20 |
2 | 8/21 | H21 | 44 | 1時間23 |
3 | 9/6 | 0円模試 | 41 | 情報なし |
4 | 9/21 | H20 | 43 | 1時間05 |
5 | 10/2 | H19 | 45 | 57分 |
6 | 10/15 | H18 | 44 | 1時間32 |
6 | 10/15 | H17 | 42 | 情報なし |
6 | 10/15 | H16 | 46 | 53分 |
1周目後に行ったH22年度試験だけが不合格点です(合格は36点以上)
2周目以後は全て合格点でした。
こういった成績もあり10月はわりと休みを取り入れてゆとりを持って進めました。
この流れのまま10月16日の本試験では40点超えの得点(自己採点)を取り試験に合格しました。
そしてそのまま1ヶ月半後にある管理業務主任者試験にも合格しました。いわゆる2冠達成です。
宅建試験(10月)と管理業務主任者試験(12月)の間にあるマンション管理士試験(11月)にも合格すれば不動産3冠と呼ばれたりします。マン管だけ合格率が10%を切っており頭ひとつ出て難しい試験です。
以上が僕が行ったことです。
ここから考えていたこと(心構え、学習計画、教材選び)について説明していきます。
管理業務主任者試験合格については一番下で説明します。
合格するための思考
他の人はどういう意気込みレベルで受験するのか
現在は不動産業の仕事に従事しているのですが、ご存知業界では5人に1人は宅建資格保有者を設置しないといけません。そういうわけで未取得者はとりあえず強制的に受験をさせられます。
10月には全員試験が待っているわけですが、興味深いのは各人の宅建に対しての思考です。受験申し込みこそしているが各人の意気込みレベルはバラバラです。
周りに「これから受験をする人」というサンプルがたくさんいるので笑。色々な方に意見を聞いてみました。
宅建取得に対する意気込みなど色々
Bさん・・・2万円/月の宅建手当もいらないから取りたくない
Cさん・・・一昨日は勉強はした。しかし昨日は眠くて寝てしまった。
Dさん・・・ちょこちょこやっている。受かったらいいなと思っている。
Eさん・・・勉強はしているがこの夏の遊び(娯楽)をセーブする気はない。
Fさん・・・(3年落ちてるが)今年も同じやり方でやる。
※実際に得た回答を簡潔にまとめています
わかりやすく考え(意気込み、決意)が表面にでています。
例えば取る気が無いと言っているAさんはわかりやすいですね。取る気はないし勉強をしていないので試験は不合格になると予想されます。
そして「宅建手当もいらないから取りたくない」と言っているBさん、1回以上落ちた方でこういう人もいます。心情が表れています。伝わってくるのはとにかく宅建勉強が嫌いという気持ちです。この人も勉強をしないでしょうし試験は不合格になると思います。
そしてフワっとしているのがCさん、Dさん、Eさん、Fさんのような層です。
一応勉強はしているが、まさに「一応」がつくようなイメージ。多分「運が良ければ合格するだろうし、そうでなければ不合格になる」という結果予想もフワっとしてしまう状態です。控えめに言っても「確実に合格する層」とは言えませんよね。
自分については「必ず合格してやる」という決意があった
色々な人の意見を聞いて明らかに自分が違うと思った点は「絶対に取ってやる」という決意が有ることだと思いました。話を聞いたみんなは取ることを決心していないという感じがします。
言い方を換えるとどこかで「落ちることも容認している」ように見えます。絶対に落ちないことを目指すなら一定以上の勉強量が求められてきますしそれにより計画も立ってきます。そしてそれの進捗も管理すると思うのでもっともっと自身の現状について明確化し人への説明も具体的になってくると思います。
僕はこのあたりの決意のことをもっとわかりやすいイメージで「スイッチが入っているかどうか」という言い方で説明していきたいと思います。
スイッチが入っていればどうなるのか(何が違うのか)
抽象的なイメージですがスイッチが入っていれば行動や感覚に表れてくると思います。
例えばスイッチが入っていれば以下のような行動がみられると思います。
①勉強中はスマホの電源を切っている
(LINEなど人から通信が来る手段をシャットアウトする)
②遊び(娯楽)の予定をコントロールしている(遊び日が激減する)
(従来どおりオールOKではなく勉強時間が生活のメインステージで遊びはその下のステージへ落とされている)
上の①②について説明します。勉強をしたいという意思があればこう考えると思います。
①勉強中はスマホの電源を切っている
1回だけのことではなく試験日までの勉強中何回でもあることです。もし心のスイッチが入っている人なら自ずと電源を切ると思います。
②遊びの予定をコントロールしている
スイッチが入っている人なら「勉強時間が削減されることを嫌う」という心理が生まれるはず。例えばある一世一代の大勝負があるとしてそれについての準備期間を「100日から80日」に減らされるとなれば単純に嫌だと思います。
スイッチが入っていた僕は10/15まできっかり勉強をしたいと思っていました。その時当然に思っていたのは「その予定を狂わせたくない」ということです。結果①②のような行動を自然に取りました。
ちなみに抽象化すると上の2つは以下のような構図です。
状態:何かを成功させようとしているとき
事象:邪魔が入る、準備期間を削減される
こうしてみると普通はこれが起こったとき誰だって嫌悪感を抱きますよね。つまりその感情を抱かない人は前提としての「成功させよう」という気持ちがあるのか疑われます。
つまりはスイッチが入っていない人なんじゃないかなと推測が働くわけです。
【これを会社で流用】もし不動産会社勤務の方で部下の宅建合格が業務上も重要な要素である方は、勉強の進捗管理と合わせて質問によってこういった部分の考えを確認して、その部下はスイッチが入っているかどうかを読み取るのもよいのではと思います。
ちなみにこの「スマホを切る」「遊びの予定コントロールする」の話は全然キツイ要求ではないです。
スマホは休憩時(推奨は勉強が終わったあと)にONにして確認しましょうというだけのことですし、遊びの予定についても「自身の学習予定が狂わないレベルで調整して遊びましょう」ということです。
※しかし個人的には合格する水準まで勉強時間を取るのであれば「受験年度のひと夏は捨てる必要がある」とは思います。この点も受験者に言ってみると「あ~それは無理だ」という反応が多いですね。ここでもスイッチの判定ができるかもしれません。
【スイッチが入っている人の特徴②】細かいことですが試験にまつわる出費に対して「絶対に無駄にしないからな!」という感情がある気がします笑
それは受験料であったり教材代についてです。僕は過去問とテキストを買う時、その数千円の値段を見て「これが無駄金になるのは絶対に嫌だ。絶対にうかってやる」と思いました。無駄になることを一切容認していなかったです。他の人の話を聞いているとここでも「無駄になるかもな」と既に容認している人がいます。
そういうわけで問いかけによってこのあたりの心情を確認すれば、今スイッチが入っているかどうかの見分けはある程度できると思います。自分に問いかける行為はすぐだと思うので受験者の方は自身に確認してみてください。今時点は1か0かどちらでしょうか。
まとめ
やる気のスイッチさえ入れば細かい所作にも当然その考えが現れる。そして肝心の勉強本体についても自発的な自走によって完遂されると思います。
合格するにはその人のスイッチがONになればいいのです。何百問という過去問を何周も解く行為が当たり前のように起こります。
【余談】宅建の合格率について
15%程度という数字が出ていますが実際はもっと高いと思います。理由を説明していきます。上でも述べてきたとおり不動産業の会社(宅地建物取引業者)は5人に1人宅建士を置く必要があります。これ結構キツイ規定ですよね。
そんなわけで多くの不動産業者は資格取得者に手当をつけたり、未取得者には受験を強制、そして勉強を促すアナウンスを行うなど会社をあげて取得に向けて働きかけています。
しかし実際未取得者が全員取得に向けてやる気があるかといえばそうでもないです。あなたの会社だけといわれればそれまでですが、やはり人間他者から「勉強しなさい」と働きかけられることに対してはアレルギーがあるようです。ハナからやる気はなく勉強0で運にかけて受験する者や、なんと試験を受けにもいかない者達を僕は見てきました。
こういう構図もあって自発で受験しているわけではない層が非常に多いと推測できるのがこの宅建試験です。
これをいいように捉えていただきたいのは「ちゃんと勉強をした人」に限って言えば合格率はもっともっと高いと思います。自分を信じて勉強を進めていきましょう。
合格するための教材(スイッチが入っていること前提)
問題集は選びましょう
例えば以下のような問題集があれば皆さんはどちらを選択しますか?
・全250問の問題集A → これをすべて押さえれば60%の確率で合格できます。
・全500問の問題集B → これをすべて押さえれば99%の確率で合格できます。
僕は後者を選択します。
僕が教材(参考書、問題集)選びのときに気にしたのはこの点です。これさえ押さえれば100%合格できるという保証があることです。例えば上の問題集Aは内容を全部押さえても60%の合格率でしかないのでそれってギャンブルでしかないです。
そういう風に考えると最低限押さえないといけない知識量、具体的には演習すべき問題数が決まってくると思います。
僕はそれが過去問500問ぐらいだと思いました。
そう考えて僕が選んだ教材はLECこと㈱東京リーガルマインドのそれです。
僕が選択したのはLECのウォーク問です。他の資格試験についてもウォーク問というシリーズ名で問題集が出されています。有名です。
①権利関係、②宅建業法、③法令上の制限・税・その他の3つの問題集に別れています。全部を合計すると500問になります。
テキストは僕の中では有名だった「宅建とらの巻」です。虎のパッケージでインパクト大です。
LECのウォーク問(過去問)は単純に直近10年分の500問(50問×10)というわけではなく、出題年に関係なく知識の要点を突いている良問を500問集めています。「1985年以来、34年にわたって、宅建受験生を合格へ導いてきた」LEC。そんな宅建のプロ集団が厳選してつくった過去問集です。
実は500問というキーワードもLECがこうして提示してくれているのでそのまま飲んだだけです笑
本当は保証なんかはどこにもないですが「この500問だけを押さえれば合格できる」となんとなく思えてきませんか?
後付ですがやはりその保証はありました。試験対策のプロが純粋に購入者を合格させるために製作されている問題集というイメージです。
こうしてネットで調べてLECにあたりをつけて、そして書店に行ってこれらを手に取りパラパラっと中身を確認して即決で購入しました。
【テキストについて】ウォーク問と同じく3巻に別れた「出る順」シリーズのテキストもあったのですが、僕は1冊にまとまっている「とらの巻」を購入しました。
最初の話に戻りますがかつて宅建勉強をしていた不動産業界の友人がとらの巻を持っていたので。そのとき本人の口から聞いたわけではないのですが、なんとなくこれさえ押さえたらうかる!と僕は思っていました。
2020年度版はこちらです。総問題数が550問になっています。
LEC以外にももたくさんの宅建取得に向けた参考書が世の中にあります。どれも確かなクオリティでもちろんそれをちゃんと勉強すれば合格に手が届くものだと思います。
一応僕は自分の成功体験からLECを推したいと思います。
でも、それが実行できないから困っている
合格する方法は明確になったが。。
僕が「宅建に受かるにはどうすればいいですか?」と聞かれれば、述べてきた通りで「3ヶ月間でいいから過去問500問を6週やりましょう」といいます。
そして実際これができたら多分合格します。言葉どおり「合格する方法」の回答です。
でもその奥に問題点が見えてきますよね。
それを実行することができないんだよね。
たしかに。合格する方法は理解できた、
ではそれを実行できるかといったらそれができない。
ネット上を探してみるといくらでも合格した方法が出てきます。でも言ってみると全て「行動(勉強)したから合格した」という内容ばかりです。魔法のような方法は無いです。
ここからが難しい本質ですよね。
合格する方法を実行できない
そこが問題ですよね。
でも実は僕もその気持はよくわかります。
社会保険労務士資格受験時の状況を例に説明
宅建試験、管理業務主任者試験においては成功した僕ですが、その後気を良くして社会保険労務士試験に挑戦しました。通称「社労士」ですね。
社会保険労務士
労働・社会保険の問題の専門家として、労働保険/社会保険諸法令に基づいて業務を行うことを職業とする為の国家資格であり、弁護士・弁理士・司法書士・税理士・行政書士・土地家屋調査士・海事代理士と共に職務上請求権が認められている8士業の一つである。
<直近5年間の合格率>
回 | 年 | 試験日 | 申込者数 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|---|---|---|
第47回 | 平成27年 | 8月23日 | 52,612人 | 40,712人 | 1,051人 | 2.6% |
第48回 | 平成28年 | 8月28日 | 51,953人 | 39,972人 | 1,770人 | 4.4% |
第49回 | 平成29年 | 8月27日 | 49,902人 | 38,685人 | 2,613人 | 6.8% |
第50回 | 平成30年 | 8月26日 | 49,582人 | 38,427人 | 2,413人 | 6.3% |
第51回 | 令和元年 | 8月25日 | 49,570人 | 38,428人 | 2,525人 | 6.6% |
※合格率だけでは難易度を計れない点として、社労士試験は受験資格のことがあります。要件として「4大卒以上または特定の条件を満たした者」である必要があります。それら人々が受験した上でのこの数字です。
勝手な個人的イメージとして宅建の3倍ぐらいの勉強量/難易度だと思っています。
僕はこれを3ヶ月で攻略してやろうと思いました。それは宅建の成功パターンそのままでいけると思ったからです。
最初に結果を報告しておきますが不合格でした笑
なぜ落ちたか
まず僕が組んだスケジュールはこうです。
社労士受験の学習スケジュール
予定周回数 :3周
勉強期間 :95日間(5/25~8/27)
宅建のときと同じくまずはこれさえ押さえれば合格できるという参考書を揃えました。それの問題数はほぼ1000問です。
そして回す周回数として、宅建のときの6週は不要だと思いました。出題範囲の広い社労士試験(1000問)では9割得点ではなく合格点をいい感じで超えるレベルを目指そうとしました。検討した結果、合格水準を超えるのには3周でよいと判断しました。
問題を解く数としては宅建のときと同じく述べ3000問になります。実績からいうとこなせる数字だと思いました。
【実際の学習の状況はどうだったか】
これも同じくノートにカレンダーを書いて学習の記録が残っているので見返しました。
最初の1ヶ月で330問までしか進んでいません。これって計画の1/3の進行度です。あと試験日までの2ヶ月丸々勉強して、やっと1周終わるレベルです。
この時思っていたのは「難しい」「スケジューリングを間違った」という感想です。確かにあとから考えてみると社労士を3ヶ月で取ろうというのが難易度的に無謀だったと思います。
例えば社労士の資格講座などを広く見てみても初学者に対して「5月からの3ヶ月間で合格!」などというコースはどこの会社でも提供されていないです。資格のプロ達もそれをオススメはしないスケジュールということです。1年計画が最多でした。
結果として、1ヶ月を迎えるそれぐらいからやる気がでなくなっていました。具体的には机に向かうと必ず眠気がでてきてそして寝ていたのを覚えています。
もはやスイッチが入っていなかったんですよね。
人それぞれハードルの高さの感じ方は違います。そういうわけで宅建試験においてもスイッチが入らない、またはオフになってしまう人の気持はわかります。
ではどうすればスイッチが入るのか
例えば不動産会社であれば社内の宅建未取得者が資格を取得できるように色々な策を講じていると思います。
でもその多くは「勉強会を開く」であったり「会社主導でテストを行い問題を解かせる」という対策だと思います。
中にはそれが何らかのきっかけになってスイッチが入り自走する者もいると思いますが、なかなか効果が見えにくいと思います。僕の身近でもこういう策はとられているのですが「ただ勉強会に参加した」「ただテストを解いた」という層も多い感触です。テストについては参考書を見ながら答えを探してやっている者などを見たことあります。実力テストなのに。
これってどちらにも仕事が増えていて無益ですよね。
ではどうすればスイッチが入るのかという話ですが、
僕もよくわかりません笑
いきなり投げ出しましたが、せめて僕が思うスイッチを入れる方法を説明していきます。社労士試験でスイッチが入らなかった経験からも考察を交えて。
①ハードルが高くないことを知る
これに尽きると思います。
僕が思う「スイッチが入らない、またはオフになる」原因の一つとしてハードルが高すぎると認識してしまうことにあると思います。
例えばの話
でも宅建については絶対的にハードルが高いとはいえないです。
上でも触れましたが合格率15%というこの数字、実際はもっともっと高いと思います。それは無勉強で受験している不動産業界の人間が非常に多くいるから(”忙しくて満足に勉強できずに受験した”という層も含めます)
自身と別の不動産会社に勤める友人などにもこの話をしてみましたが「実際の合格率は3割ぐらいに上がるんじゃない」という言葉を聞きました。
「※個人の感想です」レベルの意見なので根拠は乏しいですが、僕自身ももし母数を「ちゃんと勉強した人」に限れば3割どころか5割、7割ともっとあがると思います。あくまで「ちゃんと」勉強した人という前提です。
では
その「ちゃんとした勉強」というのはどれぐらいの勉強量なのか。
僕は「過去問をどれぐらい押さえるのか = 何周回すか」というものさしで説明したいと思いますが、個人的には合格水準に達するのに過去問500問を6周もする必要はないと感じました。
(合格率を9割の中でも限りなく100%へ近づけたい層は6周も7周もすべきだと思います)
例えば3周も行えば十分じゃないかなと思います。いや2周もすればもうライン上にはいるのでは。。
そう考えるとまだ勉強量が少量に見えてハードルが高くないと感じられませんか?
こういった思考法を使って敵がそんなに強くないことを知って「これなら勝てる」と本人が思いこまない限り難しいと思います。
ちなみにその人に適切な周回数とは
ではその人に適切な周回数とはどれぐらいなのか疑問が湧くと思いますが、何周すべきかは本人はわかってきます。
それは定期的に行う模試の点数、そして過去問集を解く上でミスする数によって等身大の学力は見えてきます。それがそのまま自身の実力なので人によっては2周3周終わった時点で「多分うかるな」という心証を得たり、または「あと1周はしないといけないな」といった感触を得られると思います。
状況に応じて自身に必要な回数を回しましょう。
僕が考えるスイッチを入れる対策はこれのみです。抽象的な対策であってなかなかスイッチをオンすることにつながらないかもしれませんが、こうやって自身で入れる他方法はないと思います。
もう色々考えるのがめんどくさい。でもとにかく合格したいという人は
そういうのを考えるのが面倒なんですよね。自動がいい。
もうそういう方は人の力を借りましょう。
資格取得会社が行っている講座ですよね。
申し込みさえすればスケジュールも教材選択も、そして到達する勉強量も全部計算して作られているパッケージ商品です。
例えばLECで以下のような講座があります。
ウルトラ合格大逆転コース
副題:2ヶ月で合格!In⇔Out一体型の8月から合格を目指すコース!!
回数:全24回
受講形態:通学のみ
概要:週1回の講義で8月から合格を目指す。LECベテラン講師陣が長年の経験から選びぬいた合格に必要な知識を徹底的に伝授します。諦めずに、本気で、宅建士試験に必ず合格したいという皆さん、お待ちしております。
※最短の本2ヶ月コースを始めもう少し期間を長く取ったライトコース、フルコースもあります
詳細:LEC~HP~(同名のコース名バナーがあります)
「2ヶ月で合格」というキャッチコピーに何の疑問もありません。それは宅建対策のプロ集団がノウハウ全部を駆使して提供するサービスだから可能になるんだと思います。
例えば要点についても、一般販売の過去問が500問なのに対し、もっと精鋭の少ない問題数だったりんするんでしょうね。
そして「合格には十分な40点得点を目指す。9割もいらない」という風に得点基準を決めて、切る分野もしっかり精査されているんだと思います。個人では計算不可能だと思います。
そして教材も去ることながらベテラン講師の強力な講義によって理解度や理解までの速度を最大限あげる。
それは2ヶ月で合格できると思います。
でも講座を利用するなら注意点があります。
注意点①:費用が発生する
おいしい話ですがサービスを受ければもちろん対価としての費用が発生します。
例えば僕が紹介した独学で合格できる書籍セット4冊は合計6,930円です。それに対して2ヶ月合格のこのコースは60,500円します。1桁も違いますね。この金額差をどう捉えるか。
注意点②:講座を申込したら合格できるのか?
この点です。
お金を払える人についてはただただおいしい話でハードルが無いように見えるかもしれませんが、もちろん講座を申込しただけでは合格できません。
合格するにはやはりやる気のスイッチが入っている必要があります。
もうツライですよね笑。話が無限ループです。
周りには宅建受験者という多くのサンプル者がいることは話しました。その中で過去にこういう人もいました。
スクール(講座)を申込して勉強したけど不合格だった
周りからは「お、取る気じゃん」「これは合格できるね」と言われていましたが、結果は敗北です。よくよく聞いてみましたが理由は単純です。それでもちゃんと勉強していなかったようです。
なんか「ダイエットとそれにまつわるサービス」と構図が一緒ですよね。
スイッチが入っている人なら「走る、筋トレをする、食事に気をつける」これを自分で行ってそして成功できる。一人でできないから短期痩身プログラムにお金を払って入会しサービスを受ける。
でもご存知の通り申し込みをした人みんなが成功しているわけではないようですね。そもそもお金を払って入会した時点で前に進んだと錯覚をし満足感を得る、そして受けられるサービスとしては「頑張ることを支援してもらう」という域を出ないので結局自身が努力をしないといけない。最終的には足が遠のくケースが多いという話を聞きます。
資格の講座でも同じ現象があると思います。
結局はスイッチが入っていないと不合格になってしまいます。
僕は独学推奨派です。それは経済的な無駄を省きたい、自分でできるという思考があるからです。
でもそんな僕でも講座受講に対して羨ましいなと思う点、つまりメリットと認められる点があるので紹介します。
講座のメリット2つ
①総学習量は少なくなる
独学では「全て潰していく」スタイルになるが、講座はより少数精鋭問題になっている分、総学習量は少ない。つまり楽。
※自分が行った500問総当たり戦とLEC2ヶ月コースを比較しての感想です。その他コースについても500問総当たり戦よりは学習量が少ないとは思います。
②学習の速度が速い(効率が良い)
学習量が独学に比べ少ない、そして人からの直接の講義がある点から学習速度が独学に比べ速いと思います。
無駄を省きたい、効率化という点は自身の思考にあっています。羨ましいです。
独学(問題周を回す)をする上での注意事項
講座の有益さも紹介したあと最後また独学のことに戻って終わりです。独学の注意点をまとめておきます。
述べてきたとおり僕が一番オススメする方法は独学で「過去問〇〇問を○周する」この方法です。独学をする方はそれをスムーズに行うために以下2点に注意しましょう。
①学習速度には個人差があるので十分な勉強期間を見積もっておく
自分がこなそうと思った勉強量に対してそれを行う期間が短すぎると「あ、無理だ」という感情が湧いてやる気をなくします。僕でいう「社労士試験を3ヶ月でやる」といったような見積もりですね。
無理を感じないためにも十分な期間を見積もっておきましょう。
つい先日ネット上で「もう宅建試験を諦めた」という掲示板のスレッドを発見しましたが、いやいや今現在6月中旬なら十分間に合います。
②自分の学習速度を早期に知りましょう
「問題集を何周できるか」に直結しますが自身の学習の速度を早期に測りましょう。
「過去問の1問を解くのにかかる時間」は人によって違います。
僕は社労士試験で思い知らされました。宅建試験の1問を押さえるのと社労士試験の1問を押さえるのではかかる時間が違います。当たり前ですよね。
同じように宅建試験に限ってみても当然人によって速度が違います。
そこでまずは勉強すべき総ボリュームである500問(今年のLECのそれなら550問)を終わらせてみましょう。そこからあと何周するかを決めてペースを上げる/下げるをして帳尻を合わせていけばよいと思います。
③ノートにまとめていくという行為は不要
よくノートに文字や図などを書いてテキスト本と同じようにまとめるという行為をする方もいらっしゃいますが、個人的には不要だと思います。書くという行為はとても時間を要するのでできるだけ避けます。
ノートにまとめる方も目的は「その情報の記憶」だと思います。オススメは覚えたい部分をシンプルに暗記しにかかることです。
「宅建業の免許の有効期間は5年です」
この情報を覚えたい場合
①このテキストを見ていったん覚えてみる(覚えられなくてOK)
②即、目を離して頭の中で復唱できるか確認
→NGなら①へ帰る
→OKならそのまま正解を一定回数復唱、そして次へ進む
一番時間のかからない覚え方だと思います。この1文を暗記するのにかかる時間は秒です。
よく五感を使って多くの刺激入れると覚えられるということで「読んで」それこそ「書いて」を同時にするという話を聞いたことがありますがちょっと手間だと思います。
一番無駄のない暗記方法は上記の通りだと思います。たったそれぐらいの所作では、「覚えたと思っていても後で忘れてしまってそう」と思われそうですが、一単元をやっている間にさらに何度も同じ情報をアウトプットさせられるのでなんだかんだで記憶の定着までいくイメージです。
もし②周目帰ってきたときに浮かばなければその時また記憶しましょう。ありがたいことに2周目帰ってきたときに多くの情報は覚えていることを実感できると思います。
以上3点に気をつけながら独学をがんばってください。
最後に管理業務主任者試験に触れておきます。
管理業務主任者試験の勉強方法について
スケジュールまとめ
期間:10月17日 ~ 12月3日 47日間
総学習日数:36日(仕事の日:20日、休日:16日)
勉強を休んだ日:12日間
過去問数:350問
処理した周回数:3周
<模試結果>
模試実施結果
1周目終了後:11/14 H22年度試験 40点
2周目終了後:11/24 H21年度試験 45点
3周目終了後:12/2 H20年度試験 49点
こちらの試験についてはそれほど特筆すべき点はないです。
宅建と出題分野が半分ぐらいはかぶっている試験で、合格率も22%ぐらいとそれほど難易度は高くない資格試験です。
9月に受験申込の〆があるのですがもうその時に宅建試験のほうが大丈夫そうなのが感じられていたので急遽こちらも申し込みをしました。
そして10月16日の宅建試験日を終え、その翌日に勉強スタート。と言っても3問だけ解いて5日間ぐらいは何もせず休んでいますね。
状態をいうと宅建勉強をしている時点である程度仕上がっています。初回に解いた模試が40点、そしてその後の模試も合格基準点を超えており、結果12/3の本試験も基準点超えで合格しました。こっちは自己採点結果を覚えていません。
教材はTACのテキスト1冊、過去問1冊で行いました。最初は信頼しているLECにしようと思ったのですが書店で中身を見比べた結果TACのほうが色使いとかいいなと思いました。各資格学習会社は資格によって力の入れ具合があるのでしょうかね。
不動産系の会社であれば関連資格ということで手当が付くこともあるかもしれません。一応、分譲マンション管理の分野で独占業務がある国家資格です。
宅建を押さえた時点で半分は学習が終わっているイメージです。あと半分の新分野を学習することで取れるので一緒に取るとその効率は非常によいと思います。
宅建の本試験後そのまままあと1ヶ月半勉強するスイッチが入っている人にはオススメします。
9月の時点で決めるとよいと思います。
宅建試験日前から被って勉強する必要はないです。
「経済的な無駄を省く」とか「無駄を省いて効率良く」といった観点でよくものごとを考えます。他にも色々な記事がありますのでよかったらチェックしてみてください。
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「無駄のないコンパクトなモノについての記事」