楽天モバイルが新料金プランを発表しました。
ここ最近でドコモやau、softbankも新料金を発表しましたが、基本的に後出しジャンケンの世界です。
先に相手が出した手を見て、それを超える手を出せば勝ちです。
最後楽天モバイルがどういった手を出してくるのか非常に楽しみにしていましたが、見事に3大キャリアを出し抜く手を出してきました。
もう最初に結論ですがMNO4社の中で一番リーズナブルなプランが発表されました。
今回は各社のプラン、そして最終的にお得なのはどのキャリアなのかまとめてみました。
MNO4社の料金プラン比較表
楽天モバイルは容量20GBまでに3プランを用意
簡単にまとめると以下の通りです。
楽天モバイル | docomo | au | softbank | ||
プラン名 | Rakuten UN LIMITⅣ |
ahamo | povo | softbank on LINE |
|
プラン料金 |
0~1GB | 0円 | 2,980円 | 2,480円 | 2,980円 |
1GB~3GB | 980円 | ||||
3GB~20GB | 1,980円 | ||||
20GB~無制限 | 2,980円 | ー | ー | ー | |
国内通話 | かけ放題 (Rakuten Linkアプリ使用) |
5分かけ放題 |
5分かけ放題500円/月 |
5分かけ放題 |
※楽天モバイル・・・パートナー回線(au)では5GBまでという制限あり、その後は500円/1GB
楽天モバイル以外の3大キャリアは20GBを最低のプラン容量として据え置き、言ってみると2,980円の客単価は死守するようにプランを設定しました。
月の利用量がそれ以下の人についてもたとえそれが10GB以内であろうと、3GB以内であろうと必ず2,980円はいただくよということですね。
これはその層の顧客がたっぷりいることも当然わかった上でのプラン設定です。
それに対して楽天モバイルはやってくれましたね。
20GBという大容量を使わない層に対しては使用データ量に応じて月額料金を刻んでくれます。
これはその層の人間にとってはとてもありがたいです。
結局3大キャリアはキレイに横並びになったのに対し楽天は聖域にもメスを入れましたね。
この3社に対して何の忖度もないこの感じが気持ちいいです。
※楽天HPに3大キャリア料金と比較したもっと詳細な表があります。
楽天HPで料金を確認する
「1GB、3GB、20GBまでプラン」はサブブランドよりもお得?
3大キャリアの新プランを簡単に食ってしまった楽天の新料金プランなのですが、楽天のターゲットは3大キャリアだけではないです。
各社のサブブランドをも食いちらかしにかかっています。
サブブランド2社との料金表がこちらです。
楽天モバイル | UQモバイル | Y!モバイル | ||
プラン料金 |
0~1GB | 0円 | ー | ー |
1GB~3GB | 980円 | 1,980円 ※3GBまで | 2,680円 ※3GBまで | |
3GB~20GB | 1,980円 | 2,980円 ※10GBまで | 3,680円 ※10GBまで | |
20GB~無制限 | 2,980円 | ー | 4,680円 ※17GBまで |
ちなみにさきほどUQモバイルとY!モバイルの料金プランをHPで見ていたのですが、金額のこと以前にこの点に触れておきたいと思いました。
それは料金プランが複雑すぎる、わかりにくいという点です。
とくにY!モバイルです。料金表はこんな感じです。
言い訳のように○○割引を適用すれば〇〇円に割り引かれるというのが2回にわたって書かれていることと、そしていろんな点について注釈だらけです。
僕は解読を諦めました笑
8年前にdocomoを抜け出したのですが、何かその頃を思い出しました。
こういうお客様視点じゃない見づらい表を見てたなって笑
これを解読して解読して、Y!モバイルに申込しよう!て考える人は多くはないのではないでしょうか。
話がそれましたが上の表の内容をまとめるとこう言えます。
楽天モバイルはサブブランドよりも安い
安いと評判のUQモバイルとY!モバイルですが、2社と比べても楽天モバイルのほうが安いという結果になりました。
※Y!モバイルについては複雑怪奇な割引を全部適用すれば楽天より安いかとも思いましたが、それは6ヶ月間だけらしいのでやはり楽天に軍配があがります。
というか読み取りづらいですね。
一応UQモバイルの料金表も貼っておきます。
このレベルの二重の金額表示でも、見せ方にちょっと疑問があります。
割引ありきの料金体系ってなんなんでしょうね笑
※ちなみに割引後の金額より楽天モバイルの方が安いです
今回の楽天モバイル新料金プランについて言えること
使用量20GB以内の人にとっては一番安いプラン
使用量が20GB以内の人にとっては、何の複雑な罠も無く料金的に一番オトクなのは楽天モバイルと言えます。
それは料金表を見れば一目瞭然ですよね。
楽天は複雑怪奇なことはしないので見たまま捉えていただいて大丈夫です。
特に1GBまでなら0円というのが本当にやばいと思います。
楽天モバイルで売上が0でも楽天グループ全体で利益が出ればOKと考えていそうです。
楽天経済圏のポイントシステムであるSPUについて、楽天モバイルは+1になるのでそのためだけにも申し込みする人がいそうです。
では使用量が20GB以内の人なら誰でも楽天モバイルにしたらよいかと言われると、答えはNOです。
僕自身について考えてみても現在メイン回線はMVNOのイオンモバイルのほうでホールドしています。
そのメインの電話番号を楽天に移行してくるかといわれればまだしないです。
その理由として楽天の現状の回線品質(エリア、電波のクオリティ)について触れておく必要があります。
楽天回線エリアについて
楽天自前回線エリアはまだまだ狭い
楽天HPでエリアマップは表示されているのですが、現状はまだまだ狭いと思います。
現状「パートナー回線」と呼んでいるauの回線も合わせて捉えて、一応全国で使い物になるレベルの通信網サービスを提供しています。
いや、正直楽天使えないというネットの声も多々あります。。
エリアが狭いという問題もありますし、エリア内であっても電波のクオリティに問題があるケースがあります。
例えばエリア内でも地下はだいぶ弱いイメージがあります。圏外になることをよく体験しています。
ちなみに今回発表された料金プランをその料金表の金額通りで使用するためには楽天自前回線内である必要があります。
もし丸々パートナー回線(au)で通信を行うとすると、5GBまでは新料金プランの通り(1,980円)ですが、そこからは500円/1GBの料金を追加していくことになり「20GBまでなら1,980円」ではなくなります。大きく超えていくことになります。
したがって今回の料金プランは当面は楽天自前回線がある都市部のみというお話になります
上記楽天HPのマップでは「2021年夏以降」のカバー状況についても表示されています。
それを確認する限り2021年夏以降ぐらいには各都道府県の主要都市に楽天回線は来ているのでわりと良くなっているのではと思います。
※2021年夏以降という書き方について、これって期限広すぎですよね。。
5Gについてもサービス提供を開始していると言っても、現状は全国で21箇所の接続スポットがあるのみです。
今回安い料金プランは出ましたが、それはこれら弱点をカバーするためでもあります。
回線品質で3大キャリアと比べられると完全に負けることになります。
結局どのキャリアが一番オトクなのか
月20GB以内の使用量で楽天エリア内の人なら断然楽天モバイルだけど。。
今回の楽天新料金プランは非常にリーズナブルです。
3大キャリアがず~っと見捨てていた小容量使用者に対して大きな訴求力を見せると思います。
これまでその層はMVNOを使う他選択肢がありませんでした。
※サブブランド(UQモバイル、Y!モバイル)でも高いのでマッチしません
しかし手放しで誰にでもオススメできるものでないです。理由は上でも触れたエリアや電波状況のことがあるからですね。
住んでいる地域が楽天自前回線エリアにでないと若干料金が不利です。
※5G以内の利用者なら関係がないですが
そしてエリア内に住んでいてもまだまだ3大キャリアに比べると不安定な電話状況です。
僕個人的にもこの状態でメイン回線を楽天に移したいかと言われると正直答えはNOです。まだNOぐらいに言っておきましょうか。あとはエリアだけです。
まだしばらくは様子を見たいですね。
とりあえず今持っている楽天モバイル回線、これをこのまま残しておくことを決定するのには十分な材料でしたね。
4月には1年間無料という特典が無くなり料金が発生するところでしたが、それ以後も1G以内なら0円ですからね。
延命されました。
楽天モバイルについては今後エリアの点や回線品質の点が解決されれば、新料金のリーズナブルさがものすごく活きてくるのではないでしょうか。
どう考えてみてもMNOという立ち位置で「あまり使わない月は0円、3Gまでなら980円」というプラン
これは良い意味でやばいですよね。
余談:今後のMVNO業界について
あと興味深い点なのですが今回の楽天モバイルのプランは3大キャリア、そのサブブランドはおろか、MVNOさえも食ってしまうことが予想されます。
今回思いました。
MVNOは全部つぶれるんじゃないだろうかって。
思えば世の中ってそんなもんですよね。
ある個人の目線でいうと、その人の会社が倒産して無職になることなんて当たり前にありますし、それの企業レベルバージョンもあると思います。
これまでは「MNO(3大キャリア)の料金は高いもの」というのが常識でした(おかしな話ですけど笑)
それゆえ安い料金のMVNOが広く普及しました。
しかし現在は「MNO(楽天含む)でも料金は安い」という構造に変わっていく可能性がでてきました。
世の中の構造が変われば当然企業のかたちも変わります。業態はもちろん、その存在有無でさえ。
今後通信業界はどうなっていくのでしょうか。
個人的には楽しみです。
僕のブログではこういった通信会社はどこがお得であるのかという話や、”様々な無駄を省く方法”などを記事で取り上げています。数分で読める記事なので是非チェックしてみてください。
そしてムダを省いた実用的なサイズ「小さなスマホ」の記事をはじめ、小さくて良いモノ全般についても紹介しています。気になる記事があれば是非チェックしてみてください。