9月11日、総務省は楽天モバイルに対して行政指導を行いました。
その内容とそれに対して思うことを述べます。
本来の「消費者保護」「消費者のため」という根っこの理念からはズレてきていると思います。
【楽天モバイル】総務省から受けた行政指導の内容
総務省のプレスリリースを引用します。
不適切な端末代金の値引きの適正化に関する楽天モバイル株式会社への指導
総務省は、楽天モバイル株式会社(代表取締役社長 山田 善久)において電気通信事業法(昭和59年法律第86号)に違反する不適切な端末代金の割引その他の利益の提供が行われたことを受け、本日、楽天モバイル株式会社に対し、同法の規定の遵守を徹底し、再発防止策を着実に実施するよう指導しました。
今般、楽天モバイル株式会社において、「夏のスマホ大特価キャンペーン」と称するキャンペーンで、22,000円分のポイント付与を行う施策により、移動電気通信役務の提供に関する契約を締結し、又は締結していること及び対象設備(電気通信事業法施行規則(昭和60年郵政省令第25号。以下「施行規則」といいます。)第22条の2の16第1項第1号に規定する対象設備をいいます。)の購入等をすることを条件とし、上限額(施行規則第22条の2の16第1項第2号に規定する上限額)を超える利益の提供を計1,186件約し、又は約させたことが確認されました。
具体的には
楽天モバイルが夏に行ったキャンペーンで通信契約と端末のセット販売を行い、その際法律で2万円と定められた割引上限を超えてポイントを付与した
これが問題だったようです。
確かに楽天モバイルは回線契約とセットで端末を購入すればかなりの値下げが受けられます。
例えば今時点(2020.09.12)だとこんな感じです↓
他にも端末はあります。
お気づきでしょうか。端末代金を超えておつりが帰ってくるものが多くあります。
※別途事務手数料3300円が発生します。それの分の3300ポイント還元も含んでいます
かなりの値引きをしているわけですね。出血大サービスです。
でも国はこれを「やるな」と言ってきています。
どういうことなのか?
ちょっとこの件で思うことを述べていきます。
3大キャリアに対しての端末割引STOPは一定の意味がある
「端末割引2万円を超える金額は不可」
この法律が生まれるきっかけは3大キャリアが行ってきた通信契約と端末セット販売における割引にありますす。
3大キャリアで端末を購入すればその後1年や2年に渡って端末代サポートということで数千円の金額が毎月割引されるというものがありました。
結果、実質端末代金半額といったような謳い文句で盛大に営業されていました。
これの何が問題か?
結局お客様は端末代満額ぐらいを支払わされています。
「やった!端末代サポートで毎月が2000円も安い!」
と思いますが、その月額は例えば5000円とかです。
MVNOにしていれば毎月2000円~です。原価はもっと安いわけです。
つまりは2000円~3000円ぐらいの金額を12~24ヶ月払わされて、結局トータルで端末代満額ぐらい支払っています。
これってたいしてお得になっていません。
3大キャリアがお得意の「お得に見えるトリック」です。
裏では商品企画の部門が練りに練ってこういうのを考えているんだと思われます。
そして端末代の支払いが終わる頃には次の端末が登場してさらにもう2年の契約を繋ぎ止められます。
合わせて悪魔の2年縛りもついてきますよね。疑問を持ってそして行動しなければ一生抜け出ることができません。
こういったかたちで端末代割引を巧みに使って契約を取る、契約数の維持につなげています。
消費者からすれば、そんなことを緻密に計算して企業側が損しない商品プランを考える前に、
ストレートに価格競争をしろと思いますよね。
国がなんとかしようとした結果が端末代割引の規制ということです。
これもちょっと芯からズレてはいますが3大キャリアにたいしてはいい薬だと思われます。
今の楽天モバイルにおける端末代割引について
楽天モバイルで考えてみた場合も端末代割引って悪の手法でしょうか?
現在楽天モバイルの月額料金は無料です。
今のところ月額費用が発生していないので、例えば3大キャリアの手法のように高額な月額で回収しようと思ってもできません。
今もし端末割引でポイントをゲットした契約者が春の料金発生タイミングまでに楽天を辞めたとすれば、それはただただ端末の持ち逃げが成功したことになります。
楽天は何の期間違約金設定もないので。
何ていうのか
今の楽天の端末割引はそんなに悪ですかね?
また総務省報道資料を引用です。
報道発表の締めくくりの分です。
総務省はモバイル市場の適正な競争環境確保のため、引き続き、法の厳正な執行に努めてまいります。
うーん、
やっぱり今回の行政指導はズレていると感じます。
色々問題も起こしますし、多分人によって好感度もまちまちな楽天モバイルですが、20年近く寡占を続けている仲良し3大キャリアの画一的なやり方に、間違いなく価格競争をしかけている存在だと思います。
風穴を開けようとしているイメージです。
個人的にはあんまり楽天の割引やキャンペーンにこんな足かせをかけないでほしいですね。
バンバン契約者数を伸ばして早く3大キャリアに影響力を持つ主体になってほしいので。
そうなるとモバイル通信業界も競争が進み、例えば諸外国並に安くなったりするかもしれません。
(日本は世界で見ても通信費用が高水準)
次に僕らがメリットある点として5Gが安くなる可能性があります。それって今度は固定回線(光回線)を淘汰することにもつながり、その後またすごい固定回線サービスも生まれるかもしれません。
通信業界が面白くなってきますね。
楽天モバイル端末代割引キャンペーンについて
僕も使っている小さい端末Rakuten miniですが、
一定期間このポイント還元割引の対象から外れていたようです。
でもまたそれが9月11日から復活しました。
キャンペーンのポイントです。
ポイント
・端末代金17000円に対して15700ポイントが還元
・事務手数料代として3300ポイント還元
・オンライン申込によって3000ポイント還元
合計で22000ポイント還元
我々エンドユーザーにとっては完全においしいだけのキャンペーンなのですが、さあ行政指導を受けた今これが無くなるのか。。
今日時点ではキャンペーンは継続しています。
楽天モバイルとしても契約をしたお客様にあとから「あのキャンペーンは適用できなくなりました」は無いと思うので割引を適用されたい場合はタイミングは今のうちかもしれません。
詳細は公式サイトでご確認ください。その他多くの端末もキャンペーン割引をやっています。
楽天モバイル公式サイト
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